朝、布団の中でうとうとしていた、私。
昨日の疲れもあった。9時少し前、息子が起きてなにやら一人で喋っている・・・らしい。
・・・んん。そろそろ起きなきゃ。和室(1階にある)のフスマを開けた、その時。
 
 ももたんが倒れているのが正面に見えた。
それと同時に苦しそうに、ながーく鳴きあしを突っ張らせた。
!!!!!ももたん!!
・・・遂に来てしまったか?
急いで2階にいる旦那に向かって叫ぶ。
急いで降りてきた旦那と2人で呼吸が止まったももたんの側へすわる。まだ心臓はかすかに動いてる。
 無駄な抵抗とはわかっていたが、気道確保だけはしてやる。
ぷはっ・・・と息をした。1回だけ。
前足で、宙を踏みふみ2〜3度。
その間ずっと、体をなでて声を掛けてやる。
 大丈夫だよ。とーちゃんも、かーちゃんもここにいるよ。・・・発見してからわずか5分ぐらいだろうか。心停止。
 原因がわかっているので、心臓マッサージはできない。まだあったかい。ももたんのおしっこが少ししぜんにでた。
 
 ありがとう!ももたん。
涙が止め処なく流れる。
旦那は、うるうるしているものの。涙は流さなかった。
やっと楽になれたんだよ。・・・と。
そうだね。

 なんとまあ、最期まで気の利く子だったんだろう。明日からは旦那は仕事でいないし、今日は1日家にいる日だった。時間も休みの朝起きてくる時間。
もう、みんなのおトイレ埋め埋めしてくれる子いなくなっちゃったよ。お客さんと遊んでくれる子も。
・・・しばらく、元気だった頃を思い出しながら、
手を握ったり、体を撫ぜたり。ももたんの感触を
いつまでも忘れないように。

 お気に入りの箱に、タオルを入れて、いつもの格好にして入れてやる。・・・まるでスヤスヤと眠っているかのよう。
昨日まで落ち込んでいた目も、ボソボソの毛も(そういう風に見えただけかもしれないが)元気なときと同じにもどっていた。ブルーの瞳、真っ白な体。
・・・そっと、目を閉じる。

 お守りの、ナイフと庭で摘んだ花をいっしょに箱に入れる。他の猫たちにもお別れの挨拶をさせる。
なかでも、一番歳の近い、なちゅがずっとグルグルと喉を鳴らして、寄り添って私の顔を見てる。
・・・そうか、おまえはやさしいなぁ。
私が泣いてる時はいつも。

 
 どんなに悲しくても、やらねばならないことがある。うちの家族はももたんだけじゃないのだ。
 息子の離乳食とミルク、オムツ換え。お出かけのしたく。こんな時でも、にこっと笑顔をむけられると、すこしは元気が出る。猫たちのご飯、トイレそうじ。
 旦那の親友がいっしょにお寺に行ってくれると、
駆けつけてくれた。
大人どもは、とりあえず牛乳とクロワッサンだけを
口にほおりこんだ。夕方までなにも口にできないから。
 せめて、今日は家においていっしょにいたかったが、そうはいかない。ももたんも、それを望んではいないだろう。
 犬猫を受け入れてくれるお寺は、1時間半はかかると予想して、友達の運転で家を出た。
旦那と私。ひざの上にももたんをかわりばんこにのせて。

 受付の時間に間に合った。
ここに来るのは、3回目。うちの猫を看取ったのも
3回目。あまり慣れたくはないが、5年ぶりだというのに、ついこの間のような気がする。
 うちは、決して裕福ではないが、猫を火葬していただく時は、必ず立ち会う。お経もお坊さんにあげてもらう。成仏できますように。
 家族の一員だから。
遺骨も持ち帰り、後日庭の一角の猫型オーナメントの下に埋めてやる。我々夫婦には、考えていることがある。将来この世を去るときは、今まで飼ってきた猫たちといっしょにお墓に入りたいのだ。
 だって、家族だから。
そのお寺もそういうことが可能であるらしい。
我々は、無宗教である。しかし、人間の気持ちは宗教には関係ない。愛する人達に囲まれていたい。
いっしょにいたい。

 遅い昼ご飯を外で済ませ、家にたどり着く。
長い1日がおわった。

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